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医療費の公費助成制度

クローン病に対する医療費の公費助成制度

慶應義塾大学医学部 消化器内科 教授 日比紀文先生
東京医科歯科大学 消化器内科 講師 長沼誠先生

クローン病に対する医療費の公費助成制度

クローン病は、「特定疾患治療研究事業」と呼ばれる厚生労働省の難病対策事業の対象疾患で、都道府県知事が委託した医療機関でクローン病の診断を受けた患者さんは、所定の手続きを行い、認定されると、クローン病治療における医療費自己負担の公費助成を受けることができます。

クローン病に対する医療費自己負担の公費助成制度について

治療にかかった医療費の患者さんの自己負担(保険診療分)の一部、または全額が公費で助成されます。この医療費自己負担の公費助成制度は、患者さんおよび家族の皆様の医療費の負担を軽減することを目的としているものです。
患者さんの住所地を管轄する最寄りの保健所で必要書類を用意し、手続きを行います。→詳しい申請手続きはこちら

具体的な手続きや申請方法などは都道府県によって異なることがあります。また、難病相談や地域交流会、就労支援サービスなどを行っている地域もあります。

都道府県担当窓口などの情報は、「難病情報センター」ホームページに掲載されています。
「難病情報センター」URL:http://www.nanbyou.or.jp/top.html

クローン病に対する医療費自己負担の公費助成制度について

対象となる患者さんの世帯の所得に応じて、1医療機関につき1ヵ月あたりの医療費自己負担限度額が設定されています。患者さんの1ヵ月あたりの医療費自己負担額(保険診療分)は、この限度額までとなります。

「重症患者」に認定されると医療費自己負担分の全額が公費で助成されます。
治療後症状が軽快し、更新申請の審査において?疾患特異的治療が必要ない、?臨床所見が認定基準を満たさず、著しい制限を受けることなく就労などの日常生活を営むことが可能である、?治療を必要とする臓器合併症がない、の3要件を1年以上満たしたとして「軽快者」と認定された場合、医療費自己負担の助成が中断されます。ただし、病状が悪化した場合、医師が症状の悪化を確認した日から1ヵ月以内に申請手続きを行うと、再び医療費自己負担の公費助成を受けることができます。

医療費自己負担の月額限度額表
階層区分 対象者別の一部自己負担の月額限度額2
入院 外来等 生計中心者が患者本人の場合
A 生計中心者の市町村民税が非課税の場合1 0円 0円 0円
B 生計中心者の前年の所得税が非課税の場合 4,500円 2,250円 対象患者が生計中心者であるときは、左欄により算出した額の1/2に該当する額をもって自己負担限度額とする。
C 生計中心者の前年の所得税課税年額5,000円以下の場合 6,900円 3,450円
D 生計中心者の前年の所得税課税年額5,001円以上15,000円以下の場合 8,500円 4,250円
E 生計中心者の前年の所得税課税年額15,001円以上40,000円以下の場合 11,000円 5,500円
F 生計中心者の前年の所得税課税年額40,001円以上70,000円以下の場合 18,700円 9,350円
G 生計中心者の前年の所得税課税年額70,001円以上の場合 23,100円 11,550円
備考
  1. 「市町村民税が非課税の場合」とは当該年度(7月1日から翌年6月30日)において市町村民税が課税されていない(地方税法第323条により免除されている場合を含む)場合をいう。
  2. 10円未満の端数が生じた場合は、切り捨てるものとする。
  3. 災害等により、前年度と当該年度との所得に著しい変動があった場合は、その状況等を勘案して実情に即した弾力性のある取り扱いをして差し支えない。
  4. 同一生計内に2人以上の対象患者がいる場合の2人目以降の者については、上記表に定める額の1/10に該当する額をもって自己負担の限度とする。

申請手続き方法

手続きの流れ
臨床個人票*を医師に書いてもらう。
*臨床個人票は疾患・申請内容(新規・継続)によって異なります。臨床個人票は最寄りの保健所等の特定疾患窓口にあります。
最寄りの保健所の特定疾患窓口に「特定疾患医療受給者証」交付の申請*をする。
*申請書類は記載した臨床個人票と住民票、生計中心者の所得の状況(重症認定を受ける場合は、重症認定申請書と医師の診断書等認定に必要な書類)等
受給資格が認定される(「特定疾患医療受給者証」が交付される)。
医療費の自己負担への公費助成は、申請書が受理された日からとなります。医療機関や保険薬局、訪問看護などをご利用のときには、「特定疾患医療受給者証」と「保険証」を提示してください。
注意)
●具体的な申請手続きや「特定疾患医療受給者証」が交付されるまでの期間、医療費の自己負担への公費助成の開始時期などは、各都道府県で異なりますので、最寄りの保健所にご相談ください。
●医療費の立て替え払い
申請書が受理された日から「特定疾患医療受給者証」を受け取るまでにかかった、限度額を超える医療費自己負担分(保険診療内に限る)は立て替え払いになり、後で保健所にて、手続きをすることにより払い戻しが受けられます。手続きには領収書等が必要になりますので、大切に保管しておいてください。領収書等を紛失された場合には、払い戻しが受けられないこともあります。