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クローン病の合併症

  • 監修:北里大学北里研究所病院 炎症性腸疾患先進治療
    センター長 日比 紀文 先生
  • 慶應義塾大学 消化器内科 講師 長沼 誠 先生

クローン病が進行すると、腸管合併症(もとの病気と関連して起こる病気)や、関節炎、虹彩炎、結節性紅斑、肛門部病変などの腸管外合併症があらわれることがあります。

クローン病の腸管合併症

腸管合併症としては、腸管の内腔が狭くなる狭窄(きょうさく)、腸管と腸管あるいは腸管と皮膚などに孔(あな)があき、つながる瘻孔(ろうこう)などがみられます。また、瘻孔が原因で膿瘍(のうよう、うみがたまること)が発現する場合もあります。

クローン病の主な腸管合併症

(図)クローン病の主な腸管合併症

狭窄 腸管の内腔が狭くなった状態です。再発・再燃を繰り返すと、その部分がひきつれて狭くなり、狭窄ができます。
腸粘膜の浮腫による狭窄と、線維化して硬くなった狭窄があります。
瘻孔 腸管同士や、腸管と膀胱などが孔や管でつながり、トンネル状になった状態です。クローン病では深い潰瘍があちこちにできるため、瘻孔になりやすいとされています。
瘻孔には腹腔内の臓器同士の間にできる内瘻と、腸管と皮膚の間にできて体表に通じている外瘻があります。また、肛門付近にできる瘻孔を痔瘻といいます。
穿孔 深い潰瘍ができて、臓器に孔があくことです。腸穿孔の場合、腸に孔があいて破れると、腹腔内に腸の内容物が漏れ出して腹膜炎の原因になります。
癒着 隣接の臓器や組織がくっつくことです。クローン病では腸管壁の全層に炎症が及ぶため、隣接の臓器と癒着しやすい状態になります。

クローン病の腸管外合併症

クローン病では約30~40%の患者さんに腸管以外の合併症が発生することがあります。これら腸管外合併症にも注意し、適切な処置をすることが重要です。

クローン病の主な腸管外合併症

(図)クローン病の主な腸管外合併症

①アフタ性口内炎 口の中の粘膜・とくに頬の粘膜にアフタとよばれる小さな浅い潰瘍がみられ、その周辺は赤く腫れ局所的に強い痛みがある。
②虹彩炎やぶどう膜炎などの眼症状 眼のぶどう膜とよばれる部分に起きる炎症のこと。目に強い痛みを感じたり、まぶしかったり、目が充血したりする。
③関節炎 合併症のなかで発症頻度が高い。膝や足首などの関節に痛みが起こる。
④結節性紅斑(けっせつせいこうはん) 足首やすねに多くみられる痛みを伴う赤い腫れのこと。
⑤壊疽性膿皮症(えそせいのうひしょう) 主に足に多くみられる病変で、放置しておくと周囲に強い炎症を伴う深い潰瘍となる。
⑥静脈血栓 血液の変化や血流の障害が主因となり静脈内に血栓(血液の塊)が形成され、血流が障害される。
⑦強直性脊椎炎(きょうちょくせいせきついえん) 脊椎が固まってつながる病気で腰背部に痛みがあらわれる。
⑧原発性硬化性胆管炎(げんぱつせいこうかせいたんかんえん) 炎症で胆管が細くなってしまい、胆汁が流れにくくなる。進行すると胆汁性の肝硬変、肝不全にいたることもある。
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